幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 エルフにドワーフ、フェンリルに吸血鬼。これだけ多種族が一度に集まっているのもめったにない。

「そうだな、リーゼ嬢ちゃんのことについて少し話をしておくか」

 話の口火をサージが切り、デリモに移ってからのリーゼの生活について話を始める。
 母が目を丸くしたり、口を手で覆ったりしながら話を聞いている間、リーゼはフランチェスカと久しぶりの時間を満喫したのだった。

  * * *



 翌朝。リーゼは、リリンダではなく王宮が派遣した侍女に支度を調えてもらった。
 母が持ってきたドレスは、リリンダだけで着せ付けるのはちょっと大変だったからだ。

「リーゼの服を着せられない……修行……した方がいい……?」
「これは、リリンダの仕事には入ってないでしょ。デリモじゃこんなドレス必要ないんだし」

 部屋の隅で、落ち込むリリンダをリーゼは慰めた。
 そもそもリリンダの仕事はリーゼの護衛であって侍女ではない。リーゼの服を着せるのに、男性は不適切だからリリンダがその役を任されているだけの話だ。
 それに、リリンダも侍女達にドレスを着せ付けられていたので、リーゼの世話をするどころではなかったのだ。
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