志岐さんと夏目くん
「もぉほんと最悪っ!! あんなに性格が悪いなんて、気づいてなかった自分にもムカついたくらいだもんっ!!」
「ほんと、メッチャ時間を無駄にした感じっ!! 志岐さん、本当にごめんねっ!!」
「アイツらのことは私らがぶん殴っといたからっ!!」
「そうそうっ、拳でガンッて殴っといたよっ!!」
……わぁ、過激だ。
本当に本気でガンッとやったんだろうなぁ……。
「えっと……二人とも、怒ってくれてありがとう。 でも私も夏目くんも、もう気にしてないから大丈夫だよ。 むしろクラス中で笑い話にしたくらいだもん」
「ほんとっ!? それならよかったぁ〜!!」
「うん、だから二人も気にしないでね」
「ありがとうっ!!」
パァッと明るい笑みを見せる佐々木さんと平山さんに、私も笑う。
その後二人は、「学園祭お互いに楽しもうねぇ〜!!」「夏目くんによろしくねー!!」と手を振りながら去っていった。
……はぁ。
まるで嵐みたいな二人だったなぁ。
あっという間に来て、あっという間に行っちゃった。
おまけに、結構大きな声で喋ってたから かなり注目されちゃったよ……。