誰を?何を?見ているの?

☆☆すれ違い?


天音は、
「薫ちゃんも同じ気持ちだと
思っていたの。
でも、気持ちを伝えたわけでは
なかったから。
もし、違っていたら
ギクシャクしてしまうと
思って······
だから、ごめんね。
哲ちゃんに、わざとくっついたりして
薫ちゃんの反応みてたの。
なのに·····
今回の演奏会が終わったら
気持ちを伝えようと
思っていたの。」
と、泣く天音を慰めて
一度家に帰した。

はぁ····、どうするかな····

翌日、会社に出勤してきた
薫·····に····

本当に穏やかな顔をしている
波風立てる必要があるのかと
思うが······

「薫、少し話があるんだ。
昼、一緒しよう。」
と、言うと
「ああ、わかった。」
と、答える薫に
「なんだか、顔が嬉しそうだな。」
と、言うと
「ん?そうかな。」
と、頬に手をやる薫に
「結婚して良かったか?」
と、訊ねると
「ああ。」
と、答える薫の顔は優しい顔をしていた。

やはり、言わない方が·····
とも思うが·····

天音を無下には出来ず·····

お昼に薫に話をした。
薫は······

「えっ、天音は、兄貴を·····」
と、言って考えこんでいた。

「お前、やっぱり。
    天音の事を······」
「ああ。好きだった。
だけど、天音は兄貴を好きだと
思っていたから。
兄貴なら天音を幸せにできると
思って。
今回の話しは、俺にしてもらった。
だけど·····まさか·····
「だから、お祖父様の話を
俺に通さずに決めたんだ。
天音と俺のために。」
と、言うと頷く薫

どうしたら·····

「天音は、今度の演奏が終わったら
気持ちを伝えるつもりでいた
と、泣くんだ。
一度、話した方が良いのでは?
と、思うが。
お前、彩葉さんと上手く行ってるんじゃ
ないのか?」
「ああ、気持ちはなかったのに
まったく、違和感ないし
心地よいんだ。」
「お前の顔が、物語っていたから。
で、どうする?
彩葉さんとの生活を壊せるのか?
お前が、全てを失っても
天音と生きていくなら、そうしろ。
俺も別の人生を歩むから。
俺の事は気にするな。
だが、きちんと自分の気持ちと
向き合え。
彩葉さんと離れるなら
それ相当の覚悟はいるぞ。
軽はずみな行動はするな。」
と、釘をさす。

だが、考えこんでいる薫

大丈夫か、心配になるが·····

今は、薫に任せるしかない。
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