彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
私は、新聞の勧誘を追い払うように
わざとらしい笑顔を、顔に貼り付け。
「人体実験は、結構ですから~」
勢いよく、ドアを閉めたのに……
内側から、鍵を閉めるよりも早く
玄関のドアが勝手に開き
「俺に、笑って欲しいんじゃ
なかったのかよ?」
懐かしくて男らしい声が
私の脳に突き刺さってきたから
「もしかして……本物……?」
目を見開いて、口も開けっぴろげで
固まっちゃった。
「こんなイケメン。
この世に俺しか、存在しねぇだろ?」
冗談なのか、本気かわからない
自信満々発言。
確かに……
氷牙さん本人だぁ……
って。
なんで本物が、
オンボロアパートのドアの前に?