彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



「お邪魔しま~す」



うわっ。

私が止める前に、
靴を脱いで入って行っちゃったし。



私も急いで

高級そうな
黒いスーツの背中を追いかける。




「ここ、みくるの部屋?」


ドアノブに、手をかける氷牙さん。




ひゃっ!!

やめて! 見ないで! 入らないで!



自分の部屋を覗かれたら……


『ゾルックの氷牙の、隠れファン』


その証拠品が、
ウジャウジャと見つかってしまうから!





「その部屋に入るなら、
 帰ってください!」


ドアに背中をくっつけ。



絶対にダメ。

断固拒否。


強い意志を瞳に込め

睨みつけるように、
氷牙さんを見つめてしまった私。


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