彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
リビングと呼ぶには
みすぼらしくて狭い和室に
氷牙さんを誘導する。
8畳はあるものの
服や生活用品をしまうタンスやテレビが
部屋を取り囲んでいるせいで
座るスペースは、4.5畳ほどしかない。
真ん中にある、古びた座卓を囲んで
私と氷牙さんは、腰を下ろした。
氷牙さんは、何も話さない。
口を一文字に結び
座卓のシミを、ずっと見つめている。
だから私も
年季の入ったシミだらけの座卓を
見つめることしかできないわけで……
お互い無言。
気まずい。
目のやり場にも困る。
氷牙さんに聞きたいことも
伝えたい想いもたくさんあるのに
二人を包む、息苦しい空気に喉を塞がれ
吐き出せない。