独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
「父も俺と同じでピーマンとニンジンがだめだ」

透哉さんは苦笑いした。

「そうなのですか?」

「ああ。だから母は滅多に料理をしないが、年に数回だけ作るときはピーマンとニンジンが入っていて、俺たちになにか怒りをアピールしている」

彼のお父さまも意外だけれど、彼のお母さまも思いがけずお茶目なところがあるようだった。

早く彼の両親と打ち解けられたらいいなと、ふと思う。

お見合いの日以来、彼らとは一度も顔を合わせていないのが心に引っかかっていた。

会いたくないと拒まれたわけじゃないけれど、早めにその機会が得たい。

とにかく今は透哉さんとの新婚生活を通じて、少しずつでも認めてもらえるようにがんばるしかない。 

デパートでペアの食器を買い足し、食材を調達して帰宅すると、夕食の準備時間まで自室で荷解きをした。

透哉さんが手伝うと言ってくれたので、大きな家具の配置だけお願いし、あとはひとりで黙々と作業をする。

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