独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
「家政婦を雇わず、この家のことはあなたがすべてしているんですってね。透哉からあなたがしっかり支えてくれていると聞いているわ。実際に今日ふたりの様子を見て、本当にその通りなんだと確信したの」

お義母さまは私と透哉さんを見つめて微笑んだ。

お義父さまも同意するように何度も相槌を打つ。

「ああ、透哉には少々残酷な交換条件を出して琴子さんとの結婚を認めたが、本当によくやっている」

お義父さまの口からさらっと語られた裏事情に、私は耳を疑った。

「残酷な交換条件……ですか……?」

「ああ。君との結婚を認める代わりに、透哉には予定していたグループ会社の専務取締役就任を無期限延期、週に二度は下請け会社への出向を命じた」

私は驚きすぎて声が出ない。

お見合いのあと、彼が彼の両親を説得してくれたとき、大変な犠牲を払ったのではないだろうかと私は案じていた。

彼はなにも言わなかったのに、まさかそんな話になっていたなんて。

「透哉さん、私なにも知りませんでした。本当に申し訳ありません」

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