独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
その数日後の朝。

玲於奈さんからドレスのデザイン画ができたと連絡があった。

私は早速午後から彼女のアトリエに向かう予定を入れる。透哉さんは仕事でいないので、私ひとりで行くつもりだ。

でも昼前頃に、私の母がいきなりマンションにやってきた。

「お母さま、急にどうしたの?」

「琴子がちっとも連絡をくれないから、お買い物のついでに少し寄ったのよ。それにしてもものすごいマンションね」

戸惑う私をよそに、母は家中のドアを開けて練り歩いた。

そういえば、透哉さんの両親が母に会いたがっていると伝えなければいけない。

しかし口を開きかけたとき、母が身に着けている洋服や手にしているバッグがすべて新品のようだと気づく。しかも明らかに高級品だ。

「お母さま、今日のお召しのものは最近ご購入されたの?」

本能的な胸騒ぎがして母に問いかけた。

母は笑顔で私を振り返る。

「そうなの。素敵でしょう? ほかにもたくさんオーダーしているのよ」

「お金は……そのお代金は?」

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