この恋は狂暴です
《乃野side》

か、顔がっ、・・近い―――――――っつ!!!
「か、・・・薫? ・・あの、ちょっと ・・・。」
私は顔をそらす。 ・ ・ ・ が、薫はもう片方の腕で私の顔を正面に向かせる。
ヤバイっ!またキスされるっ!!


「俺さ。 ・・あんまり好きって気持ちがわからない」

キスじゃなくて、薫は私の額に自分の額を合わせてそう言った。

「か ・・おる?」

「でも、なんでか、畑野さんの事はスゲ――――――気になるっ!
よく・・わかんねぇけど・・」

薫の顔が ・・赤 ・・い?!





《薫side》

畑野さん――― 「?!っえ?」 
泣いてる?

「畑野・・さん?」 俺は驚いて腕の力を緩めた。



「・・で、いいよ。」
「え?」

「乃野 ・・でいいよ。薫。」 そう言って笑顔を見せた。


「!!――――――――――――――― っつ!!!」



ああ ・ ・ そっか。  
もしかしたら俺、前にこのセリフを聞いたあの時から 
・・畑野さんに
もう惚れてたのかも。

だから、他の奴だとムカつく行動も、畑野さんだと 
・・・許せてしまうのか。




は ・・・スゲェ ・・・な。


「か ・・おる?」 俯いたまま動かない俺を畑野さんは覗き込む。
俺はすかさず、畑野さんを抱きしめた。

「!!」

「 ・・。」

「か、かおる?」



「・・ 乃野。」  「!!え?!」
俺は畑野さんに軽いキスをした。
「は、薫!いっ、いきなりすぎっ!!」畑野さんは頬を真っ赤にして叫んでいる。

ふっ。やっぱ、かわいいよ畑野さんは。

「乃野、俺たち彼カノ続行な。」 そう言ってニコッと笑った。

「~~~~~~~~~~~っつ!!」
畑野さんはまた泣き出してしまった。
「乃野っ?」 焦る俺。
「だ、だって ・・・もうダメだと思っていたからっ 、うっ ・・」

あ―― ホント。こんなに俺のコト・・思っててくれてたんだ。



「ありがとな ・・・乃野。 ――――― で。」
「え?」
「彼カノ続行ってコトは、これからもっと仲良くならなきゃいけないよな?乃野♪」
「?!えっ?」 一瞬、乃野の顔が強張る。

「桃弥から今夜は乃野、お泊り許可出てるって聞いてるし。」 ニッと意地悪く微笑む。
「も、桃――――――――――~~~~~~~~~っつ!!」 

「て、コトで!」 俺は乃野の腰に手を回してそのまま押し倒した。
「て、コトでってじゃない―――――っ!!」 必死に抵抗する乃野。
そんな抵抗、イミないのに。

「こわい?」 俺は乃野の目を見て静かにそう尋ねた。
「うっ ・・・ん ・・」 乃野は瞳を潤ませて言う。

「・・わかった。今夜は何もしないよ。」
そう言って乃野の頭を撫でた。
「ち、ちがっ・・っ」  「え?」

乃野、顔まっか! 
「う、ううんって言ったのっ!!」
「え? それって、OKって事?」
真っ赤な顔を下に向けて頷く乃野。
 
もう止めなくていいよな。

かなり限界
惚れた女に ・・こんなにおあずけくらうのは



っつ――――――――――― っでも!ダメだっ!!!
こんな状態で乃野としたら、乃野のコト、ムチャクチャにしてしまうっ!
やさしく、ゆっくりなんて余裕ねぇしっ!だっダメだ!!
それに ・・たぶん、乃野はH経験無しだろうし?
「なあ。」  
「な、何?」

「乃野って処女だよな?」
「はっ?!!ばっ!ばかっ!な、何普通に聞いてんのよっ!!」
顔を真っ赤にして怒り出す乃野。

間違いなさそうだ。

「いや、一応 ・・・な。」
ますます顔を赤らめて 「どーせっ!バカにしてるんでしょ!」
そう言って、乃野はそっぽ向く。

くすくす
「違うよ」
「え?」

「今夜は俺が無理っ。」
「え?男の人にも無理な日があるの?知らなかった・・」
「う―――――ん。女とは違う意味で ・・」 苦笑いをする俺。

「そっか。 ・・んじゃ、しょーがないね♪」 いきなり笑顔になる乃野。
実はホッとしているんじゃないか?こいつ 
(なんか ・・・ムカ。 やっぱいじめたくなる。)
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