この恋は狂暴です
《乃野side》

「えっ?!」
薫の腕が ・・・だんだんお腹の辺りから上へと動いている?―――――――っえ?
だ、ダメ!ヤバイよっ!それ以上いくと、む、胸だよ――――――っ?
「か、薫っ!だ、ダメ!そ ・・・ あん」
首筋を這う舌につい声が反応してしまった。
か――――――――――――っ!!体温が一気に上がるのがわかった。

は、はずかし―――――――――っ!!(///)

「乃野 ・・・ 俺 ・・・ やっぱガマンできね ・・。」

は?はあ――――――――――――――――っ?!!!
「だ、だってだって、薫さっき・・薫が無理って言ったじゃん!!」
私は慌ててそう言うと、

「乃野が悪い」
「え?あたし?え?」  「あんな声出すから。」
ボッ! 顔から火が出たんじゃないかと思うくらい熱い。
「あ、あれはっ薫が変なコトするからでしょっ!」 なんとか反撃する私。

が、それもむなしく。



「乃野、痛かったら止めるから、言って。」


「う・・ん」 私は覚悟を決めた。


薫の手が私の上着のボタンを外していく。 一つ、二つ ・・・三つ
ドキドキがおさまらない。

そして最後のボタンがはずされた。
軽いキスをされ、首筋へ
「んっ ・・」
体が熱い。 体が反応してしまってる。

薫の手に ・・ 指に ・・ 唇に ・・・・
触れられる度に
「あ ・・・ っん」 私の恥ずかしい声が部屋に響く。
薫は、その声を聞くと激しくなる。

薫・・ 薫
ずっと ・・ずっと片思いしてた薫。
やっと会えて
ウソみたいだけど ・・薫と付き合えて
私・・うれしかった。



《薫side》

抑えようとしたのに、やっぱ無理だった――――
ってか、無理に決まってんだろっつ!
乃野のあんな声を聞かされて、あんな顔を見せられちゃ。

な、なるべく優しくはする ・・ よーに ・・・ ってっ!
そんなコントロール、乃野に対してできるのか自信ない。
だって、次から次へと乃野の声が漏れる、その度に俺の体も反応しちまうからっ!
この俺が余裕ねえ―――――― っ!!





その時、    ~~~♪~~~♪~~♪
こ、この音は俺のスマホ ・・着音。
ちっ。 こんなタイミングでなんだよっ!てか無視!

「 ・ ・ 薫。スマホ鳴ってる ・・・。」
「今、出れね」 俺はかまわず乃野に触れ続けた。


~~~~♪~~~♪~♪~
また着音?ん?今度は乃野の携帯から?
「え ・・・? あ、ごめん薫。ちょ ・・ちょっと待って。」
乃野はスマホを取ろうとする。
「ダメ。無視して。」 乃野の伸ばした腕を掴んでそれを阻止する。
「んー・・で、でもママからかも」
その言葉に、しぶしぶスマホに伸ばした腕を開放した。


パタッ。 画面を開くと驚いた顔をした乃野。
「え?!!」

「誰から?やっぱ家からか?」と聞くと、
乃野は顔を、カ―――――――――ッと赤くしてラインの画面を俺に見せた。

「!!」

ディスプレイには 《桃》 と書かれて、
内容は 《ちょっと刺激強すぎっ!》 ―――――っつ?!
「は?!」
――ってコトは。 俺は自分のラインを開いた。
案の定、俺のディスプレイにも 《桃弥》 の文字。
そして内容は
《俺のベッドに姫の香りをあまりつけるなよ、寝られなくなっちまう♪》
だった。

――――――――――――ーってっ!桃弥―-―――――っ!!!

俺は布団を乃野にかけて、半分下がりかけてたジーンズを上げるとドアへと向かった。

バタンッ!
ドアを開けた瞬間、
こ、
このクソヤローどもがあっっぁああっ!!

桃弥を始め、その他大勢が耳を壁につけている。
ドアが開いて俺の顔を見た連中は 「あ!」 とアホ面を向けて、
「し、失礼しましたっ!」 って走って逃げた。

その桃弥と言えば・・「そ、その薫っ!ま、まだ早いんじゃないかな? な――――んて。」テレ笑いしていやがる。
「お――――い。桃弥っ!お前、俺に乃野を頼むって言ったよな?」
俺の顔は、たぶん悪かった頃の顔つきになってる。
しかも背には怒りの炎までおびている。

両手でスマンのポーズをとる桃弥。

「っ、」
乃野の事を好きな桃弥にとって、やっぱ目の前でヤラれるってーのは 
・・確かに酷だよな。
そう思った俺は、怒りを(なんとか)抑えた。

「 ・・・桃弥、ちょっと待ってろ。」 俺はそう言って、一度ドアを閉めた。


「乃野、大丈夫?」 乃野は布団を深く被ってる。
ゴソッと顔を少し出した。 顔はまだ赤い
「し、信じられないっ、皆して!」 乃野はご立腹の様子。
無理もない。
 初体験の声を皆に聞かれようとしたんだからな。
(まだ未遂だけど ・・・はぁ)

「そう怒るなって。今は桃弥しか残ってねーから」
「!!桃のやつ――――――っつ!」
「言うなって、たぶん乃野の声をあれ以上、その他大勢に聞かせたくなかったから、俺らにメールよこしたんだろーし。」
「!」

「乃野、服着て。今、桃弥入れるから。」
「え?」
「今日は中止。こんなんじゃ又、いつ邪魔が入るかわかんねーし。また邪魔が入るようなら俺、今度は奴ら全員コロスから」マジで。

乃野の乱れた髪を少しなぞり、服を着たのを確認すると
「長くは待てねーからな」 とニッと笑って軽くキスをし、唇が離れたのと同時に
桃弥を部屋に入るように呼び掛けた。

「おじゃましまー ・・ す。」
「ぷっ、おじゃましますってココ、桃の部屋じゃん!」
乃野が笑ってツッこむ。
「あ!そっか!あ、いや別の意味で。その・・オジャマ?」
桃弥はそう言ってチラッと俺を見た。
「ふ。ば――――かっ!んなの今始まった事じゃねぇだろ? 
 それより、夜は長いぞ?」
「え?」 キョトンとした桃弥。

「まずは、俺、コーラ!」 その言葉に、すぐ乃野が反応した。
「あ、じゃ、私オレンジジュースね♪」
その2人の言葉を聞いて、察しがついたのであろう桃弥は
「へいへい、今、出しますよ。」 と言い、部屋の隅においてあるコンパクトな冷蔵庫へと手を伸ばす。
「っつたく、人んちきて遠慮ってもんがねぇよな。」
ぶつぶつ言う桃弥に
「言える立場かっ!」 と乃野と俺がツッこむ



結局、その夜は3人で飲み(ジュースだけど)あかした。  

・・色んな昔話をしながら
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