この恋は狂暴です
《乃野side》

私は、さっきの薫とななちゃんの会話に疑問を抱いた。
(俺んちわかるっしょ) (うん、もちろん)

なに?あの会話?

「桃。」  「ん?なに姫?」
「・・ななちゃんて、ココによく来るの ・・ かな?」私は桃に聞いてみた。
「え?まさか! 薫は絶対、女を家にはいれねーよ。」

「え?」
「薫は自分のテリトリー荒らされたくないみたいだから。」
 
え?
じゃ ・・・ 私は?

「ふっ。姫は彼女でしょ?」 微笑む桃を見て少し安心した。

ん? でも
「ねぇ!じゃなんで、ななちゃんは薫の家知ってるの?薫もソレわかってたみたいだし、」

「ななは、薫のファンクラブの親衛隊長だろ?薫のコトならなんでも調査済みってワケ。しかも公認で。」

へぇー・・ななちゃんて、薫の親衛隊長やってたんだー
全然知らなかったなぁ。んーと、公認って事は薫の承諾得てるってコトだよね。

―――――――――――――― えっ!!
っで、でも、今からその、ななちゃんがココへ来るんだよねっ!
薫のコトが大好きで、親衛隊長までやってるななちゃんがっ!
「ねっ!桃っ!じゃ、私がココにいるのヤバくないっ?」
私がそう叫んだ瞬間、

「ばかかっ!お前はっ!」 その声に振り向くと、

「か、薫っ!」

「何、くだらねーコト言ってんだよっ!っつたく!!」 あきらかに機嫌悪そうな薫。


《薫side》

「―――――――――――――っつたく!何度言ってもわかんねー奴だなっ!!」
お前は俺の彼女だろーがっ!!

「くすくす。そんな薫くん見るの初めて♪」後ろでななが、そう言った。

「あ―――――、まぁ ・ ・ 部屋に入って、なな」
「うん♪」 嬉しそうにななは、部屋へと入った。
そして、顔を強張らせている乃野に近づくと、
「なんか、乃野さんて、ウワサと違う ・・ね?」 と言った。
「え?」乃野は意味わからないといった顔をした。

「何?そのウワサって?」 俺はすかさず聞いた。
ななは、う――――――んって困った顔をして、 「えっとぉ?本人目の前にして言いにくい ・・ な。」

「俺、ソレ聞きたくて、ななを呼んだんだけど?」



《乃野side》

ひえ――――――――っ!!薫ってば、なんてコトをっ!!
じゃ、それだけしか用がないみたいじゃんっ! すごい失礼だよ!
っと ・・アレ?
ななちゃん顔が赤い?

「も~薫くんてば、ひどいんだから~♪」

えっ?
あんな事言われたのに、ななちゃん喜んでる?


も、もしかして・・
ななちゃんてっ、―――超ドMっつ?!!!



そんな超ドMな、ななちゃんは周りを見渡して「う~ん♪想像してたとおりの薫くんの部屋~♪初めて入れてもらえたっ!超、カンド~~~っ♪」
そう言いながら、テーブルの近くに座った。
そして、
「じゃー・・話すね」 そう言って私を見る。

ゴクッ。

「去年までは、こんなウワサなかったんだけど ―― ね。 ・・今年に入ってからかな?
乃野さんが、・・ その ・・ 売りやってる ・・・ とか。」

え?
「はっ?!」 薫と桃が同時に叫ぶ。
「あっ、だから私が言ったんじゃなくてウワサでね。乃野さんと仲良くすると誘われれるよーとか。」

は ・ ・ ・?

「ばっか!売りもなにも、乃野はバリバリ処女だっつーのっ!」
「!!」
「えっ?そうなの?」 ななちゃんがビックリした顔で私を見る。
「か、薫っ!そんなコト、大声で言わないでよっつ!!」 真っ赤になりながら薫に枕を投げつけた。

「う~~~~~~~~っはずかしいっつ!!」 半分、涙目になりながら、真っ赤になった顔を両手で押さえた。
「そうなんだぁ、 え?ってコトは薫くんともまだ?」 ななちゃんが聞いてくる。
「そ。俺、おあずけくらってるの♪」 楽しそうに薫が答える。
「え~~~かわいそ~~薫くんっ♪」
っておいっ!

「でも、姫が売りやってるなんて・・一体、誰がそんなコト ・・・」
桃が顔を歪ませて、ななちゃんを見る。

「ん?あ、ソレ?・・どうも、美和ちんが言ってるみたいだよ。」 サラッとななちゃんは言った。

「は?」 今度は3人の声が揃う。

「乃野さんと同じ中学だったんでしょ?美和ちんて。 だから、乃野さんのコト昔から知ってるし、売りとかも現場見た事あるしーとかって、皆に教えてたよ。」

「なっ!」 薫の顔つきが変わった・・。桃の顔つきも ・・・。


「だから、私たち、乃野さんと付き合うの怖くなってさ、でも違ったんだね ・・・・ごめんね。」
ななちゃんは申し訳なさそうに謝る。

私は・・

「乃野っ!」  「姫っ!」  「の、乃野さん?」

涙が止まらなくて ・・
みんながいるのに、どうしても
・・っ涙が・・とまらない
う ・ ・ ・ っく 。
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