生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜
「さあ、ハルル。今度こそ二人きりだよ」

ハルルがミシェルに連れてこられたのは、見たこともない立派な豪邸だった。

新築らしく、白壁に爽やかな蒼碧色の屋根が可愛らしい。

壁の所々には榛色が施されていて、まるでミシェルとハウルの瞳の色を混ぜ合わせているかの様で恥ずかしい。

「いつの間にこんなお屋敷?全然気づかなかった」

島のことを全て把握していたわけではないが、いくら鈍いハルルでも、流石に近所にこのような立派なお屋敷が建てられていたなら気づくはずだ。

「これは、ヤエル叔母上からのハルルと僕へのプレゼントだ。彼女の魔法ならこれくらいはわけない」

なんと、ヤエルお母様の魔女としての実力は本物のようだ。

建物も、庭も、前世の波瑠の好みを熟知した仕上がり。

さすが八重さん!とハルルは微笑んだ。

「いま、さすが八重さん!って思ったでしょ?僕だって君の好みを知り尽くしているつもりだけど?」

ミシェルの真理眼には恐れ入る。

ハルルはプルプルと震えながら

「十分に存じております」

と、他人行儀に返答した。

「やだなあ、いくら番になったからって、そんな他人行儀にしないで。ハルルには今まで以上に僕に甘えてほしいんだ」

これまでだってハルルが自分からミシェルに甘えたことはない、と思う。

甘やかされることに甘んじてはいたが、他人だと知った以上、これまで通りにできそうもない。

「そんな可愛い顔して・・・ああ、兄ではなく異性として意識してくれてるんだね。本当に嬉しいよ。さあ、僕達の城に行こう」

ゲームや小説の王子様も真っ青なセリフもミシェルが言うと様になる、というかシャレにならない。

ハルルはこれから知る事実と、待ち受ける現実に気が遠くなりながらも、ズルズルとミシェルに引きずられ白亜の城に入るのだった。
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