私に恋を教えてください
こんな風にありがとうとか、好きなのとか、サラッと言う天然さんだから、誤解する男なんて後を絶たなくて、それを駆逐してきたのは透悟なのだ。

付いた通り名は『柚葉駆逐艦』。

少なくともお父様以上の人でなければ、ゆーちゃんは渡せない!
なぜなら、ゆーちゃんは天使だからだ。

透悟は柚葉以上に可愛くて、ピュアな人を見たことがない。
家柄からしたら、もっと高飛車に育っていてもおかしくないし、学校でもそんなのは散々見てきたけれど、この世でゆーちゃんが一番可愛い。

幼稚園の時は柚葉の気を引きたくて、わざと柚葉に意地悪をした同級生がいた。

その時、透悟は年少さんだったけれど、年長組のそいつに掴みかかった。

「ゆーちゃんに謝れっ!!」
殴られても、蹴られても、絶対離れなかった。
先生たちが、数人掛かりで引き剥がすまで。

「透悟くん、透悟くん……」
そう言って泣きじゃくる柚葉を見て、今後は二度と、柚葉の前では取っ組み合いの喧嘩をするのは止めようと思った。

柚葉を悲しませたい訳ではない。

──見えないところでやってやる……。
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