私に恋を教えてください
急に抵抗を奪うような深いキスをされて驚いたのだろう。須藤は髪をかきあげて苦笑する。
「妬いたんだ」

「え……?」
「弟さんと知らなくて」
柚葉は微妙な顔をしていた。

「なんだ?その顔は?」
「いえ……んー、確かにあまり似ていませんけど。私、好きなのは駆琉さんだけです」

須藤はころんと柚葉の隣に寝転がって、ぎゅうっと柚葉を抱きしめる。
「きっと、こんな風に、俺をやきもきさせることが出来るのは君だけだ。これでも、いろいろ考えるんだよ。年が離れているとか。何も知らない柚葉につけこんでいないかとか」

「駆琉さん。私、確かに何も知らないかも知れません。でも自分の気持ちだけは分かっています。こんな風に2人きりで、抱きしめて欲しいのは駆琉さんだけです」

初めて、柚葉が照れずに須藤の名前をハッキリ呼んだ。
腕の中で真っ直ぐ見つめてくる柚葉には全く迷いはない。

「愛おしいだけでは言い尽くせないくらい。可愛い。今すぐにでも俺のものにしてしまいたいけど……」

「しますか?」
密やかな柚葉の声に須藤は緩く笑顔を返す。
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