私に恋を教えてください
「俺は本当に曲がったことが苦手で、そういうごまかしすら、嫌なんだよな。みんなには多少はいいじゃんとか、融通が効かないと言われる。けどそんな俺にすら平然としていられる君を……好きとか愛しいとか、一緒にいたいとか、俺のものにしたいとか、それ以外の言葉でどう表せばいいのか分からない」

柚葉には返す言葉はない。
ただ顔を上げて、須藤を見つめるだけなのだ。

相変わらず整った顔。
綺麗な顔立ちには、どうすればいいのか分からない。

それでいて、あんな情熱的な告白。
なのに今、柚葉を見つめる目は、とてもとても優しい。

「ジェットコースターなのは、俺も一緒だよ。(ずる)くてもいい。君さえ手に入れば。
大人でもずるくても、全然構わないとすら思うよ。そんな風に思うのは……」

──君のせいだ。
そう、耳元に囁く。

頭を撫でていた手を下ろし、柚葉の両頬を包みこんで唇を重ね合わせた。
緩く重なりあう唇。

甘く絡み合う舌を感じると、柚葉の体の奥がぞくんとする。

須藤がふ……と笑顔を見せた。
「どうしたんです?」
「ん……柚葉、キスに慣れてきたんだな。俺の仕方を覚えて、返してくるようになったから」
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