私に恋を教えてください
「分かりました。あ、あと個人的にお買物してもいいですか?」

「もちろん」
「そんなに美味しい焼き菓子なら家族に買って帰りたいんです」

「選んでおいで」
「え、でも……」
「柚葉の大事なご家族にお渡しするんだから、構わないよ」

「ありがとうございます」
2人の微笑ましげな様子に、店員さんがわざわざ出てきて柚葉が焼き菓子を選ぶのを手伝ってくれた。

テイクアウトやデザートのケーキ、お土産の焼き菓子を持って2人は車に乗り、今度こそ駆琉の部屋に向かったのだった。

駆琉のマンションは会社から二駅の場所にある駅から程近いマンションである。比較的新しい高層マンションの中層階に部屋はあった。

マンションの地下の駐車場に車を停め、エレベーターで部屋に向かう。
部屋のキーもオートロックであるところから最新の設備を備えたマンションであることは分かる。

賃貸というより分譲マンションではないかと、柚葉は思った。
「駆琉さん、ここってご自身の持ち物ですか?」
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