私に恋を教えてください
「ああ、そう。前まで1Kの部屋に住んでいたんだけど二年ほど前かな。そこは人に貸してこっちに引っ越したんだ。どうぞ」
玄関は広いポーチで、間接照明が柔らかく安心する雰囲気。

「玄関と廊下、お手洗いは電気が自動で点灯するようになっているから電源には触れなくていいよ」
「はい」

駆琉は散らかっていると言っていたが、部屋の中はとても綺麗だった。

「あ、いない間にヘルパーさんに入ってもらっていたんだった。いつもは、もう少しごちゃっとしているんだけどね」
「ヘルパーさん……」

「広くて使わない部屋もあるし、忙しくて掃除しきれない時もあるから、月に一度くらいの頻度だけどね。お願いしている」

リビングはこっちだよと案内されたリビングには、大きなオフホワイトのソファがある。部屋の隅に観葉植物が置いてあり、ここも柔らかい雰囲気だ。

ダイニングには木製の優しい色のテーブル。
とても駆琉らしい部屋だ。

「ソファにどうぞ。俺は寝室に荷物を置いてくるけど」
「はい」
柚葉はにっこり笑った。

──分かってしまった。
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