私に恋を教えてください
貴広に笑顔を向けられて、須藤はさすがに緊張した様子で「はい」と答える。

「駆琉さん、本当に大丈夫?」
柚葉は何だか急に心配になってきた。

父はとても穏やかな人だけれど、祖父はその名を轟かせているカリスマ経営者だ。
おそらく、こんな風に誘われたら断れる者はいない。

駆琉は柚葉に笑顔を向けた。
「もちろん」

「ゆーちゃん、まあ、とって食いはしないからさ」
貴広はにっ、と笑う。

「ちゃーちゃんは怖いんです」
そんな訳で、柚葉と駆琉は、貴広を含む家族と会うことになったのである。



「お帰りなさい」
玄関でまず出迎えたのは柚葉の母のさくらだった。
玄関の外の人数の多さに、キョトンとしている。

「あら、ゆーちゃんも? お帰りなさい。お義父様、いらっしゃいませ。えーと……?」
駆琉は口元に笑みを浮かべ、人好きのする笑顔でさくらに挨拶した。
「須藤駆琉と申します」
「ゆーちゃんの彼氏だってさ」
にこにこと笑って、貴広がそんなことを言う。
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