私に恋を教えてください
「え⁉︎」
もうなんだか、ひたすら照れくさい柚葉だ。

駆琉の方は、急な訪問だし驚かれてしまっただろうかと心配になっていたのだが、さくらは満面の笑顔になった。

「ゆーちゃん、素敵な方じゃない!」
そう言われて柚葉は一安心だったのだが、すかさず悠真の声が聞こえる。

「さくらちゃん、僕ほどではないよね?」
「ん? そうね。もちろん、いちばんは悠真くんだわ」

柚葉は驚いて固まっている駆琉の服の腕あたりをそっと掴んだ。

「ごめんなさい。駆琉さん。うちの両親はいつもこんな感じなんです」
「ご両親、仲良しなんだね」

──なんだろう、いたたまれない……。

「お帰りなさい。ゆーちゃん! お泊まりなんてするから、俺、心配で……てか、誰?」
「もう透悟くん、ご挨拶はちゃんとしてね。私の会社の上司で、お付き合いしている須藤駆琉さん。駆琉さん、ごめんなさい。弟の透悟です」

「ああ、君がホテルに来ていた……」
「え?」
もちろん、それでヤキモチを妬かれたことなど透悟は知らない。
< 185 / 277 >

この作品をシェア

pagetop