私に恋を教えてください
「そうですね。常務の専任で秘書業務をお願いしています。よく気がつくし、真っ直ぐで前向きですし、役員からもとても評価が高いです。うちの常務は少し……難しいところもあるんですが、柚……榊原さんが来てくださるようになってからは安心ですね」
「そうか。お役に立てているなら良かった。少し世間知らずなところもあるので、どうかなとも思ったんですが」
自分も立派な御曹司であるけれど、社外に出て世間を知っている悠真はそんな風に言った。
駆琉はにっこり笑う。
「十分な戦力どころかなくてはならない人ですよ」
娘を褒められて、悠真は嬉しそうだ。
その隣に座っている透悟は、舌打ち寸前だった。
悠真がだいたい、家族を大事に思っていることは分かっている。
けれど自分自身、自立できるよう育てられてきたせいか、悠真は子供に対して寛大なのだ。
他人に迷惑をかけなければ、好きなようにすればいいと思っている。
それに成人したら自己責任は榊原家の風潮だ。
透悟はその奥に座っている貴広を見た。
柚葉を目に入れても痛くないレベルで可愛がっている人だ。澄ましたような表情をしていても、正直何を考えているかは分からない。
しかし、まず、柚葉を褒めるなど相手は侮れないと透悟は思った。
自分の家族を褒められて、悪い気がする人間はいないからだ。
「そうか。お役に立てているなら良かった。少し世間知らずなところもあるので、どうかなとも思ったんですが」
自分も立派な御曹司であるけれど、社外に出て世間を知っている悠真はそんな風に言った。
駆琉はにっこり笑う。
「十分な戦力どころかなくてはならない人ですよ」
娘を褒められて、悠真は嬉しそうだ。
その隣に座っている透悟は、舌打ち寸前だった。
悠真がだいたい、家族を大事に思っていることは分かっている。
けれど自分自身、自立できるよう育てられてきたせいか、悠真は子供に対して寛大なのだ。
他人に迷惑をかけなければ、好きなようにすればいいと思っている。
それに成人したら自己責任は榊原家の風潮だ。
透悟はその奥に座っている貴広を見た。
柚葉を目に入れても痛くないレベルで可愛がっている人だ。澄ましたような表情をしていても、正直何を考えているかは分からない。
しかし、まず、柚葉を褒めるなど相手は侮れないと透悟は思った。
自分の家族を褒められて、悪い気がする人間はいないからだ。