私に恋を教えてください
「あの……処分って」
そうっと柚葉が須藤に尋ねる。
──やはりそこは気になったか……。

「常務が一緒だったので割と寛大な処置だったと思いますよ。本来なら刑事告訴されてもおかしくなかったので」

「え……⁉︎そんなことだったんですね」
あの時場合によっては、会社が信用を失うかもしれないと言っていたことは、大げさでもなんでもなかったんだと柚葉は思う。

そんなことに巻き込まれていたなんて、思いもよらなかったから。

「損害賠償もね、請求されてもおかしくはなかったんですよ。けど、そんなことにはならなかったですから。だから安心して……というのもおかしな話だけど。その後はどうですか?仕事は?相談したいことはない?」

「はい。春野さんもとても親切に教えてくださいますし、常務も。早くいろんなことをたくさん覚えて、皆さんのお役に立てるようになりたいです」
目をキラキラとさせながら、そんなことを言う柚葉だ。

あんなのを見てしまったあとで、この柚葉の真っ直ぐさを見ると、捨てたものではないなと須藤は思う。

「そうか……。榊原さんには期待している。無理はしなくていいから頑張って。俺でも春野さんでも常務でも、相談していいよ。みんな君に力を貸してくれるはずだから」
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