私に恋を教えてください
ひとつ取って口に入れるだけのことなのに、なんだかとても、ドキドキする。
「うん」

とても嬉しそうな顔で緩く口を開ける侑也は、なんだかとてもセクシーで、プライベートではこんな人なのかもしれないと思った。

「緊張……します」
ふ……っと笑われる。

「柚葉ちゃん、可愛いね。早くしないと、溶けちゃうんじゃない?」
「あ……」

慌てて口元にぽんと入れると、手を掴まれて、指先に軽く唇をつけられる。

「溶けていなかった?」
「大丈夫……です」

侑也の唇の触れた指先が、熱いような気がする。
胸のドキドキする音が、耳にまで聞こえそうだ。顔もなんだかとても熱いし、もしかして真っ赤なのではないのだろうか。

「仕事に戻ります」
「うん。ありがとうね、柚葉ちゃん」

何事もなかったかのように、侑也は仕事に戻った。
いや、本当に何もなかったのだろう。侑也にとっては。
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