私に恋を教えてください
華やかな顔立ちに生まれる東条の血を引いている侑也だ。

にっこり笑って柚葉に話しかけると、その場にいた女子からきゃぁああ!と黄色い声が上がる。

けれど侑也はそんなことにも慣れているので、そんなことくらいでは動揺はしない。
それよりも……だ。

「柚葉ちゃん?俺から離れちゃダメって言ったよねえ?」
「え?でも常務、お腹空いていますよね?」

侑也が皿を見ると、料理が柚葉の手によって、綺麗に盛り付けされていた。

「俺のために取ってくれたの?」
「もちろんです」
ふわっとした笑顔に、その場にいた男性社員から、ため息が漏れる。

──可愛い……! こんな子いたっけ⁉︎

「ありがとう。でも柚葉ちゃんは俺から離れちゃダメ。何があるか、分からないからね」

柚葉はマネジメント事業部ではあるけれど、業務のほとんどを侑也の執務室で過ごすため、顔を知らない社員がほとんどだったのだ。

柚葉の隣にいるのは役員でもあり、この会社の立役者の1人でもある村上侑也だ。
柚葉に声を掛けた社員は、そっとその場を立ち去る。
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