【完結】打算まみれの恋

 一方で私を助けて信頼関係を築き、あわよくば姉と接点が持てないかと近づく男もいた。

 代表的なのが、私の中学二年生の時の担任だ。

 担任は女子生徒からも男子生徒からも人気の高い先生だった。

 生徒の悩み相談に号泣したりする裏表のない性格で、私はそう認識していたし、他の皆も同様の認識だった。

 私の靴箱が手紙でみっちり詰まっているのを見かけたときは一緒に整理してくれたし、私が責められているところを見つけたらすぐに駆けつけて助けてくれたこともあった。

 だから私は先生をヒーローのように思っていたし、信頼していた。

 でも、それからすぐ私は先生に頼まれた。
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