【完結】打算まみれの恋

「……もしかして緋奈さん保険の授業全部寝てたでしょ!?」

 違う。知ってる。ちゃんと保健の授業受けてたから。

 でも滝永さんは「なるほどねぇ。言ってよぉ!」とにんまり笑い、自分のベルトをカチャカチャし始めた。

「今見してあげる」
「脱がなくて大丈夫です」
「えっでもそうしたら俺の見れなくない?」

 あまりの言いように口ごもると、滝永さんは私の肩をさすり安心させるようにして畳みかけてきた。

「怖い? 皮膚だよ? 緋奈さんにはついてないやつだから怖いかもだけど、緋奈さんのと本質はなんにも変わんないんだよ。形違うだけ。仲間だよ。大根とかぶと一緒。ね?」

 なんでこの人はこんなに卑猥な単語を恥ずかしげもなく、教養番組みたいに言えるんだろう。改めて彼と自分の価値観の違いを実感していると、「でもまぁ、ゆっくり慣れていこうね」とまるでこちらが悪いかのように気遣いの笑顔を浮かべた。
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