今は秘書の時間ではありません
智己は俺に言う。
彼女は信用に値する人間だと思っている、と。

智己の見る目に間違いはないだろう。
彼女を4年秘書課で見てきている。
俺よりももっと彼女の優秀さはわかっているのだろう。

でもどうしろっていうんだ?
智己が何を言いたいのかわからない。
引き留めろってことか??

そもそもまだ表面下で動いているから俺たち3人以外関わらせるつもりはなかった。

智己は友永さんを入れろと言ってるのか…?

智己の表情からは読み取れないがきっとそうなんだろう。

「なぁ、俺は友永さんを優秀だとは思っている。彼女は俺のことを思って動いてくれているのもわかるが…巻き込んでいいのだろうか。」

「巻き込むとかないな。俺らのプランがこれからの主流になるんだから。専務が排除され、そもそもリゾートホテルの計画も無くなるんだから。俺らが主流になった時に彼女がいなくて困るのは目に見えてるぞ。」

「智己、お前の思い入れ凄いな。」

「それに値する人物だ。」
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