今は秘書の時間ではありません
朝のミーティングでは旅館が着工に入るとの連絡があり、スタッフの士気が高まってきた。

私も関わることが多少なりとも出来よかった。

社長もここまできてホッとしたことだろう。

朝から銀行との打ち合わせがあり、11時になろうとしていた。
そろそろ出ないと皆さんとのランチミーティングにこのままで行かなければならなくなる。

私は車を下に回してもらい、社長に外出を促した。

先回りし、エレベーターを開けて待っていると颯爽と乗り込んできた。

そのまま黒いセダンに乗り込み社長の自宅に向かう。

私が部屋に入るのは久しぶり。
前はよく行ったなぁ、と懐かしくおもう。
真面目になってくれて本当に良かった。

社長はさっとシャワーを浴び、その間に私は新しいシャツやスーツを用意した。

髭も剃りやっと身なりが整った。
時間が押してきている…
社長を煽りまた車に押し込んだ。

料亭へ着くとまだ皆さん到着していない。
良かった…
社長の集まりとはいえうちの社長はまだ若い。
後から入っていくなんてご法度だ。
私はほっと肩を撫で下ろした。

私は運転手と共にその場を離れランチに向かった。
社の運転手は狩野さんと田中さん。
狩野さんは会長に付くことも多く最近は田中さんが多い。
そのため最近話すことも多く私は仲良くさせてもらっている。
話せば話すほどなかなか趣味が合い、2人でランチする仲だ。
田中さんは見た目こそ40代だが実は60で、つい最近おじいちゃんになった。
孫の話に花が咲き、和気藹々とリフレッシュすることができた。

料亭へ戻るとちょうど皆さんが出てくるところだった。
私も社長をお迎えに上がった。
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