今は秘書の時間ではありません
「一樹。栃木から戻ることには友永さんいないな。」

「…」

「昨日早々と挨拶されちゃったもんな。」

「…」

「このまま嫁にでも行けそうだしな。」

なに?!
嫁に?

「どういうことだ?」

「あれだけ可愛くて気が利いて話も面白い。悪いところがないからそう言っただけだよ。」

「引き止められなかったお前の力不足だな。」

「わかってる。」

「分かってて動けないのか。」

「動くさ!」

「見せてもらおうじゃないか。」
智己はニヤリと笑った。

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