どうにもこうにも~出会い編~
「こんなこと言うのも図々しいって分かってるんですけど、今夜は、西島さんと一緒にいたい、です。だめでしょうか」

 彼は大きく息を吸って、それから吐いた。

「私、毎日西島さんのことを思っていました。何度も連絡取ろうと思ってて、でも勇気が出なくて…。やっと、やっと会えたんです。今まで会えなかった分、今夜穴埋めしてください」


 彼は鼻の頭をかいて困ったように笑った。


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