若旦那様は愛しい政略妻を逃がさない〜本日、跡継ぎを宿すために嫁入りします〜
ソファに積まれた服は、いくらなんでも多すぎる。一生分ある気がする。
「若旦那さま、もういらないです。着る機会もないです」
そう言っているのに、絢斗さんはすべてのラックから数着選んでしまった。
ちらりと値札が見えたので、私がいつも買う服を日本円で換算してみると、ゼロがひとつやふたつ違うものばかりだ。
多田さんを見れば嬉しそうに顔をほころばせている。かなりの売上なのだろう。
「もうこれで。あ、これと、これと、これと、これ、あと……これも私の好みじゃないので」
私はソファに置かれたワンピースを多田さんへ戻す。
好みじゃないと言ったけれど、絢斗さんのセンスはずば抜けていいと思った。けれど、こんなに必要じゃないからもったいない。
「澪緒、俺に恥をかかせるつもりか?」
「恥って……そうじゃなくて」
「多田さん、そちらの服もいただきますから。自宅の方へ届けてください」
「かしこまりました」
多田さんは丁寧に頭を下げ、絢斗さんが選んだ服をアシスタントの女性に渡し、持っていくように指示をしている。
「若旦那さま、もういらないです。着る機会もないです」
そう言っているのに、絢斗さんはすべてのラックから数着選んでしまった。
ちらりと値札が見えたので、私がいつも買う服を日本円で換算してみると、ゼロがひとつやふたつ違うものばかりだ。
多田さんを見れば嬉しそうに顔をほころばせている。かなりの売上なのだろう。
「もうこれで。あ、これと、これと、これと、これ、あと……これも私の好みじゃないので」
私はソファに置かれたワンピースを多田さんへ戻す。
好みじゃないと言ったけれど、絢斗さんのセンスはずば抜けていいと思った。けれど、こんなに必要じゃないからもったいない。
「澪緒、俺に恥をかかせるつもりか?」
「恥って……そうじゃなくて」
「多田さん、そちらの服もいただきますから。自宅の方へ届けてください」
「かしこまりました」
多田さんは丁寧に頭を下げ、絢斗さんが選んだ服をアシスタントの女性に渡し、持っていくように指示をしている。