エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 そうしてそのまま私の意思など完全無視で、手首を掴んで強引に歩を進めようとする窪塚に、面食らいつつも抗議の声を放つも。

「え? ちょっと窪塚、放しなさいよッ!」

「奢ってやるから安心しろ」

「はぁ!? あんたに奢ってもらう謂れなんてないからッ!」

「それがあんだよ、残念だったな。お前の親友の本城からわざわざお前の写真と一緒に、『こんなに可愛い彼女をデートにも連れてってあげないなんてどういう神経してんの。そのうち愛想尽かされちゃうわよ』なんてメール送られちゃ、彼氏である俺としては無視できないだろーが」
「――!?」

 突然の窪塚の登場が彩のお節介の仕業であることが判明し、驚きのあまり私は二の句が継げないでいた。
< 106 / 353 >

この作品をシェア

pagetop