エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
「はいはい、畏まりました。コイツ、ちょっと口は悪いけど、案外一途で優しいから、彼氏にもってこいだよ?」
「////……え、いや、別に、私たちはそんなんじゃ」
「かずさん、余計なことばっか言ってると、SNSでこの店は接客がなってないって拡散しとくから」
「お前なぁ、人がせっかくお前のセールスポイントをアピールしてやろうと思ってるのに」
「いいから、仕事しろよ」
「今も絶賛仕事中なんだけど」
「あっ、高梨、そういえばお前って辛いの駄目だったよな?」
「……え? あぁ、うん」
「コイツのだけ香辛料控えてやって」
「はいはい。まぁ、この通り、圭は口は悪いけど細やかな気遣いのできるいいヤツだから、一つよろしくね。じゃあ、ごゆっくり~」
「……ありがとうございます」
「一言多いんだっつーの。いつもあーだから気にするな。料理は絶品なんだけどなぁ」
「……あぁ、うん」
つい先ほどまで、窪塚と車という密室でふたりきりだったことで、意識しすぎて、妙な緊張感に侵食されていたけれど、ようやく解放されてホッとする間もなく、『かずさん』と呼ばれていたマスターらしき男性に窪塚のことを彼氏にと勧められ、薄れかけていた緊張感が呼び起こされることとなった。