エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
「……おいっ! 何やってんだよッ! あっぶねーなー。さっきからずっと静かだし、もしかして酔ってんのか?」
なんとか転けずに済んだものの、心配そうな表情でその場に立ち止まってしまった窪塚が二、三歩離れた背後の私の元まですっと歩み寄ってきて、長身を屈めてくる。
そうしてぐっと距離を詰めてきて視線が交わった刹那、またもやドクンと大きく跳ね上がってしまう鼓動の音が気づかれやしないかと心配になってしまうほどにやけに大きく響いて耳につく。
また、そう思っていることで紅潮してしまっているだろう顔が尚も熱を帯びてくる。
もう恥ずかしくて恥ずかしくてどうしようもない。
けれども逃げるような場所も猶予もなく、窪塚の長く節くれだった指によって顎先を捉えられてしまってはどうしようもなかった。