エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
ーー絶体絶命の大ピンチ。
思わずギュッと瞼を閉ざしてやり過ごすことしかできないでいたのだけれど……。
「やっぱ真っ赤になってる。どうせお前のことだから毎晩遅くまで勉強してんだろうから、寝不足が祟ったんだろうなぁ、あの夜と同じで」
ふっと笑みを零した窪塚からかけられた言葉は意外なもので、虚を突かれてしまった私が恐る恐る瞼を上げて見上げた先には、あの夜のことを思い返してでもいるのか、懐かしむように微笑みを湛えた窪塚の端正な顔があって。
どういうわけか、それを捉えた私の視線は釘付けになったように逸らせない。
胸はまたまたドクンと一際大きく高鳴ってそのまま加速し胸が苦しいほどだ。
さっきの感情といい、今の胸の騒がしさといい、私は一体どうなってしまったんだろう。
血圧は高い方じゃない。むしろ低くて困っているくらいだ。心臓だってなんの問題もないはずだ。
だとしたら窪塚の言うように、日頃の睡眠不足が祟ってでもいるのだろう。