エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
そんな脳天気な窪塚の態度に、盛大にむくれた私がツンと澄ましてそっぽを向いているっていうのに。
あろうことかその隙を突いて、公衆の面前にもかかわらず、頬にチュッとキスなんかしてくるものだから、恥ずかしいやら驚くやらで、胸はドキドキと高鳴ったままだし。
それを窪塚に見透かされやしないかとヒヤヒヤしどおしで、気が休まる暇なんてちっともなかった。
「ーーあっ、ちょっと。何すんのよいきなりッ!」
「いや、だってさぁ、彼女が拗ねてたら機嫌とるのは彼氏である俺の役目だろ」
「そりゃ普通のカレカノだったらそうでしょうけど、私とアンタは違うでしょうが」
「だからさぁ、誰に見られてるかわかんねーんだし、しょうがねーじゃん」
「……何が、『しょうがねーじゃん』よ、楽しそうに」
アンタが何か言うたびに、私がこんなにも振り回されてるっていうのに。
ーーこっちの気も知らないで! いい気なもんだ。