エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
失神する前には、あんなに恐怖で打ち震えてたクセに、窪塚のお陰で事故のことなど頭から抜け落ちていて。
すっかり覚醒した頭の中であれこれ勘案した結果、結論を導き出した私は、初めて目にした窪塚の無防備な寝顔をじっくりと堪能していたのだった。
その間にも、周囲の確認もちゃっかりしたりなんかして。
どうやらここが、以前同期の飲み会などで話していた、都内のマンションに一人暮らししているという、窪塚の自宅の寝室であるらしいことが窺える。
暖色系のダウンライトの仄かな明かりが灯るシーンと静まりかえった、一人暮らしにしてはやけに広い部屋の中を逡巡してみると。
現在横になっているキングサイズと思しきベッドの周辺には、シックなモノトーンで統一された必要最低限の家具が設えられているだけで、生活感があまり感じられない。
おそらく、常々多忙な仕事と勉強とに忙殺されている私と同じで、部屋には寝に帰るだけの生活を送っているからだろう。