エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 どうやら体調を案じてくれていただけで、拒否られずに済みそうだけれど、そうなると違った問題が生じてくる。

 慌てた私は、窪塚からの返事を待たずに声を放っていた。

「……で、でも、その前に、シャワーは浴びたい……かな。汗かいてるし」

 一応これでも女なので、このまま事が運んでしまうことのほうに抵抗を覚えてしまった私の関心事は、もうそちらにばかり移行していたのだ。
 
 それなのに……。

 窪塚から思わぬ提案がなされることになり。

「了解。なら、俺も汗かいてるし、一緒に浴びようぜ」
「――ええッ!? 一緒なんて絶対ヤダッ!」

 これまで軽く片手に収まるほど情事を重ねてきたとは言っても、それは仮眠室でのことであって、窪塚とお風呂に一緒に入ったことなど一度もない。

 そんなもん、生まれてこの方、男の人とお風呂を共にしたのは、おそらく幼少期に父親と入ったことがあったくらいだ。
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