エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 そうすると、不埒な関係であることを利用するよりほかの手段なんて存在しない。

 以上の理由から、結局は窪塚の気遣いを突っぱねることしかできないのだった。

本当に可愛げのない女だって自分でも思う。

 けれど、そうでもしないと自分の気持ちを偽れないんだからどうしようもないじゃないか。

 ーーもうこうなったらヤケクソだ。なるようになってしまえ。

「ちょっと恥ずかしかっただけで、もう大丈夫だからッ」

 顔を上げ、正面の窪塚めがけて言い放った。

それなのに……。

「そんなムキになるなよ。ひとりが心細くて寝られねーってんなら、こんなことしなくてもずっと朝まで傍にいてやるから、素直に俺のこと頼ってみろよ」

 窪塚ときたら、ここぞとばかりに優しい気遣いを遺憾なく発揮してくる。

私だって、そうできるならそうしたいけど、できないからこんなことになってるっていうのに……。
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