エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
「ムキになんかなってないし。セフレでしかないアンタのことなんか頼りたくない。そもそも、一緒に入るとか言い出したのはアンタじゃないのよッ!」
「そりゃ、お前がらしくないこと言ってくるからだろ。つっても今更俺の言うことなんて聞くわけねーよな。だったらさっさと入ろうぜ」
なんとも埒のあかない押し問答をしているうちに、窪塚は頑固な私に折れてくれたようで、私がホッと胸を撫で下ろしたのも束の間。
あろうことか窪塚は、足下でしゃがんだままの私のことを抱え上げにかかった。
けれども唐突だったために、依然として心の準備が追いついてなかった私は、この期に及んで、途端に慌てふためくという、なんともみっともない醜態を晒してしまうのだった。
「……ヤダッ! ちょっと待ってッ。自分で入るから先行ってなさいよっ」
「どうせ入るんならさっさと入ろーぜ、ほら」
「ギャッ!? もうーーッ!!」
そんなこんなで色々手間取ってしまったが、焦れた窪塚の手によって呆気なく担ぎ上げられてしまった私は、現在、都会の夜景が望めるラグジュアリーなバスルームのバスタブにて、窪塚とふたり仲良くお湯に浸かっているところである。