エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

「ハハハッ、なーに真に受けてんだよ。つってもしょうがねーよなぁ。お前って根っからの堅物だもんなぁ。さてと、冗談はこれくらいにして。あんま浸かってっと逆上せそうだし、ソロソロ上がろうぜ」

 ーーなんだ、冗談だったんだ。吃驚した。危うくOKするとこだったじゃないか。

 窪塚の言葉で、ようやく自分が揶揄われていたのだと理解でき、心の中で悪態をつきつつも、ガッカリとしてしまった私はなんとも言えない虚しさを覚えた。

 けれどセンチな気持ちに浸っているような猶予など与えてもらえる訳もなく。

 湯船からザブンと勢いよく立ち上がった窪塚によって、突如身体をヒョイッと軽々抱き上げられてしまった私は、驚きのあまり「ギャッ!?」といつもながらに色気の欠片もない頓狂な声を放ってしまうのだった。
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