エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
重苦しく感じてた沈黙のことなどすっかり忘れて、気を抜いたら顔がニマニマとだらしなく緩んでしまいそうだ。
そのうえ、偶然とはいえ、私が着ている淡いブルーのワンピと、あたかも示し合わせたような、お揃いコーデだったことで、私のテンションは爆上がり気味で。
顔がニヤけたりしないように細心の注意をはらい、口元を引き締めていた。
そんななか、もうそろそろ大学病院の建物が見えてくるだろうと思っていた矢先のことだ。
「……やっぱ、悪いけどさ。徹夜だったせいで眠くてどうしようねーから。セミナー、サボってもいいか?」
さっき羽田と対峙したときとはまったく違い、いつも強引な窪塚らしからぬ弱々しい声音が力なく放たれた。
おそらく、セミナーなどの勉強会には必ず参加してきた私に、仕事とは言え、自分の都合でドタキャンすることを申し訳なく思ってのことだろう。
でも、このところずっと忙しくて、相当疲れだって溜まっているようだし、そんなこと気にしなくてもいいのに。
そうは思いながらも、避妊のこともそうだけど、こういう意外と律儀で気にしいなところも好きだなと、再確認してはイチイチ胸をときめかせてしまっている。