エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
そんな乙女モード全開の私は、特に気にすることなく、窪塚に返事を返した。
「うん。別に、どうしても受けなきゃいけないものでもなかったし、いいよ。サボろう。あっ、それから、羽田のことありがとね。あっ、それより、運転大丈夫? っていっても、私はずっとペーパードライバーだから、運転には自信ないんだけど……」
それとなく羽田の件のお礼を伝えたところで、相当疲れているようだから運転もきついんじゃなかろうか。なんて案じたところで、運転に自信がないから私にはどうしようもないのだけれど。
それでも何も言わずにはいられなかった。
ーー窪塚のために、何か少しでも役に立ちたい。
という気持ちを抑えることができなかったのだ。
「ハハッ、羽田のことは一応俺ら表向きにはカレカノなんだし、彼氏である俺が怒るのは当然だろ。それに徹夜なんて慣れっこだし、運転だってそこまできつくないから平気だっての。俺も命は惜しいしなぁ」
「わ、悪かったわねー!」
結果として、羽田のことも偽装工作の一環だと念を押された挙げ句、何の役にも立てなかったどころか、窪塚に茶化されてしまうこととなってしまっただけだった。
そんな最初っから分かりきっていたことでイチイチ落胆してしまう自分に少々呆れているところに、窪塚から私へのフォローに続いて、思ってもみなかった言葉が飛び出してきて。
「ハハッ、冗談っだっつの。けど、お前、藤堂に会いたかったんじゃねーの? それなのに悪い」
願ったり叶ったり。