エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 そこへ、私の心に追い打ちでもかけるようにして、放たれた窪塚の「もうこの話はなし」という言葉に、ズシンとあたかも重たいパンチを食らったときのような衝撃を受け、私のテンションは今日一番の急降下を辿ることとなった。

 このまま地中深くに沈んで再浮上は無理かと思いかけていたところに、窪塚からまたもや予想外な言葉が飛び出してきて。

「悪いけどさぁ。どうにも眠くてしょうがねーから、付き合ってくんねー? 最近、寝付けなくてさぁ。抱き枕になってほしーんだわ。お前の抱き心地最高だから寝られると思うんだよな。もちろん、嫌ならこのまま送っていく」

 当然このままお開きとなって、伯父の家まで送り届けられるものだと思っていた私の心に揺さぶりをかけるようにして、二択の選択肢を放たれてしまい。

 ーーな、なにそれ。本当は私の気持ち知ってて、わざとそんな思わせぶりなこと言ってんじゃないの?

 そう、私が邪推してしまうのもしょうがないと思う。 それでも。

 どうしようもなく嬉しいなんて思ってしまうのだから、どうしようもない。

 ーーそんな風に言われちゃったら、断れないじゃないか。

 どこまでも素直になりきれない私は、胸中でも、可愛げのないことを思いながら、どこまでも可愛げのないとを言ってのけることしかできなかった。

「最近、そういうこともしてなかったんだし。別に予定もない暇人だし。そういうことなら、いいわよ別に。暇潰しに付き合ってあげる」

 でもそれは、仕方がないことだと思う。

 だって、私たちはセフレでしかないのだから、一緒に過ごすということは、そういうことをするってことなんだから、どうしても恥ずかしさが付き纏ってしまうのだ。
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