エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
その後、地下駐車場からマンションの中へと移動し、直通のエレベーターで高層階にある窪塚の部屋へと向かったのだが。
相変わらず窪塚は楽しげで、初デートの時同様、私の手は窪塚の男らしく節くれだった大きくてあたたかな手によりしっかりと繋がれたままだった。
あんまり自然に、当たり前のように手を繋がれているせいで、本当に恋人同士にでもなったのかと勘違いしてしまいそうになる。
それに加えて、窪塚の表情もいつにも増して優しげで柔らかい気がするし。
繋ぎあった手から、窪塚の自分よりも体温の高いあたたかなぬくもりが伝わってくるせいか。
あたかも、その熱がじわじわと全身に巡っているのかと思うくらい、熱くて熱くて堪らなくなってくる。
そんな私の胸は、なんだかあたたかなもので満たされていて、いつものようにずっとドキドキと高鳴ったままだった。
でも、不思議とちっとも嫌じゃなく、むしろ、なんだか幸せで、とっても心地よくて。
――ずっとずっとこのまま窪塚と一緒に同じ時間を共有していたい。
なんて思ってしまっていたほどだ。