エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
そうしてようやく辿り着いた約一月ぶりにお邪魔することになった窪塚の部屋のリビングダイニングのソファで待つこと十数分。
軽くシャワーを浴びただけだというのに、ボディソープの甘やかな香りのせいか色香増し増しとなったお風呂上がりの窪塚に連れられ、寝室の布団に入った途端。
抱き枕にされた私がドキドキと高鳴る鼓動がうるさくて、どうしようもないっていうのに、窪塚はスヤスヤと気持ちよさげに寝入ってしまい。
――ふふっ、やっぱり可愛い。子供みたい。
途端に、あんなに気になって仕方がなかったはずの、騒がしい鼓動の音も何もかもが霧散していて。
横向きで寝ている私に抱きつき胸元に顔を埋めて、気持ちよさげに眠っている窪塚の無防備な可愛い寝顔を堪能しながら、ここに来るまでのアレコレを思い返し勘案を重ねた結果、私はある決心をしていたのだった。
それは、勿論、窪塚に自分の気持ちを伝えるということだ。
もしかしたら、それでこの関係が終わってしまうかもしれないけれど、さっきだって、なんとか誤魔化せはしたものの、核心を突かれちゃったことだし。
もうこれ以上想いを隠し通すことなんてできそうもない。
なんかよく分からないけど、うまくいくような、なぜかそんな気もするし。