エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
窪塚への想いが、こうしている間にも、どんどんドンドン膨らんで、今にも溢れ出してしまいそうなんだもん。
こういう経験なんて初めてだからよく分からないけど、そのうち想いが爆発しちゃうんじゃないのかなぁ。
そんなことになったら、私のことだから、きっと碌なことにならない気がする。
そうなる前に、窪塚にちゃんとこの想いを伝えておきたいーー。
そう思えたのは、セミナーをサボることになったお陰で、窪塚と久しぶりに話せたお陰だから、少々癪だけど、羽田のお陰でもあるのだから、今日のことは綺麗さっぱりと水に流してやることにする。
とは思いつつも、羽田の顔が浮かんできてしまった途端に、げんなりしてしまったので、それらを一刻も早く追い払いたくて。
気持ちよさげに眠っている窪塚の背中に両腕をまわしてギュッと抱きついて、窪塚のあたたかいぬくもりを間近で感じながら、窪塚の匂いをめいっぱい吸い込んで堪能していると、羽田のことなど綺麗さっぱり消え去っていて、心はたちまち幸せ一色。
いうなれば窪塚の色に染まっていて。
いつしか私も窪塚と一緒に幸せな夢の世界へと誘われるようにして旅立ってしまっていて、気付いたときには、日頃の疲れのせいか、一月前と同じように、夢のような幸せな朝を迎えていたのだった。