エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 翌朝、目を覚ますと、すぐ傍には当たり前のように窪塚の姿があって。

 まだ朝も早い時間だから、窪塚は、耳に心地いい穏やかな寝息を響かせながらまだ夢の中にいて、起きる気配は見受けられない。

 それをいいことに、少し前に目覚めてしまった私は、窪塚の無防備な寝顔をじっくりと堪能していた。

 昨夜というか、お昼下がりに窪塚の前にシャワーを浴びさせてもらって、これまた一月前と同様の彼シャツを身にまとっている。

 メイクはそのままだったけれど、夜中に一度だけ目を覚ました際に、パウダールームを拝借してちゃんとオフしておいたから、つい先ほどほんのりとだけどちゃんとメイクだって施してある。

 勿論、私の師匠である女子力の高い彩に教えてもらったとおり、我ながら上手くできていると思う。

 後は、窪塚が目を覚ますのを待つばかり。

 ーー窪塚が目を覚まして、頃合いを見て、この想いを伝えなければ。

 昨日、覚悟を決めた私は、朝から気合い充分だった。
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