エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。
ようやく覚悟を決めた私の言葉を聞き届けた窪塚は、なにやら驚いているというか、反応が薄かったというか、窪塚からはすぐには反応が返っては来なかった。
「……あっ、ああ。けど、その前に、もうちょっとだけ。もうちょっとだけでいいから、このままでいさせてくれねーか」
数秒してから窪塚から返ってきた返事も、この期に及んで、私に待ったをかけるようなことを言ってくる始末。
私はすぐにでも話を聞きたくてどうしようもないというのに、なんだか拍子抜けだ。
「はっ? なんでよ。早く聞いてスッキリさせたいんだけど」
窪塚の言動に焦れてしまった私が、そう言って催促するのも当然だろう。けれども。
「長年、恋い焦がれてきたお前に、『逢いたくて逢いたくてどうしようもなかったんだもん』なんて言われて、メチャクチャ嬉しすぎてヤバいからさぁ。もうちょっとだけ噛みしめさして」
長い間、自分でも気づかない間に、好きになってしまっていた窪塚への想いが募りに募ってしまっていたらしい私にしてみれば。
こんな風にストレートに、『メチャクチャ嬉しくてヤバい』とか、『噛みしめさして』なんて言われちゃったら、拒めるはずがない。
私の存在が窪塚にとってそうだったように、私にとっても、初めて心から好きだと自覚した窪塚からの言葉はどんなモノであっても特別だし、なんだって叶えてあげたいと思う。
けれど、気が強くて、なかなか素直に意思表示なんてできない私は、こんな時であっても、可愛げのないことしか言えないのだった。
「もー、こんなことくらいで何言ってんのよ。けど、私もメチャクチャ嬉しい。だから、しょうがないからこのままでいさせてあげる。けど、もうちょっとだけだからね。わかった?」
それなのに……。