エリート外科医の不埒な純愛ラプソディ。

 そうして再開された直後に、聞かされたのは、いよいよ事が及んでからのことだ。

 私に組み敷かれてしまった窪塚は、酷くショックを受けていたらしい。

 勿論それは、元彼である藤堂のことを引き摺っているとは思っていたが、まさか、そのことを吹っ切るために、嫌いであるはずの自分と事に及ぼうとしている私に対してで。

 そんな窪塚の心情は、最早ヤケクソ状態。

 そんなに藤堂のことを吹っ切りたいなら、俺が忘れさせてやるよ。

 明日になって、酔いが醒めたときに、猛烈に後悔したって知らないからな。

 童貞とはいえ、幾度となく途中までの経験もあり、窪塚のことを押し倒した私の身体を瞬時に組み敷いて、スムーズに事は運んだらしい。

 けれど、私が途中で酷く痛がった際も心配した窪塚のかける言葉にも。

『だっ、大丈夫だから。早くして』

 一貫して、急かすように、そう応えていたらしかった。

 それと童貞だったせいか、はたまたお酒のせいか、意外とあっさり事は終了してしまったらしいのだが。

 その際に、私が放ったこの言葉にも、相当なショックを受けてしまったらしかった。

『なんだ。思ってたより早かったね』

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